『僕に伝説はつくれるか?』

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少年の日の話

みなさん秋の憩いのひと時、いかがお過ごしでしょうか?こんにちはウィラン・スタンピードです。
ひと時、僕の話に耳を傾けてください。

僕の生まれたのはアデン西南、グルーディン統治領の孤島…通称「話せる島」。
その島の小さな農家の長男として生まれた。子供のころは、それはそれは身体の貧弱な子供だったと母から聞いている。20歳まで生きられれば御の字と村の医者に言われたそうだ。

そんな僕だから、男の子みんなが憧れている戦士になどなろうなどと考える事もなく、もっぱら本ばかり読んで過ごしていた。魔法学校のマジスター リアナンの部屋に入り浸っては魔法の話を興味深く聞いていた記憶がある。


そんなある日の事、僕の12歳の誕生日にあの事件は起こった。

その日は朝から澄み渡る空で、灯台に登ればグルーディン村まで見えそうないい天気だった。僕は誕生日のプレゼントである貰ったばかりの本を片手に村の裏手にある丘に登った。そこは誰にも邪魔されず、いつまでも本に没頭できる僕だけの大切な場所だった。

山の天辺に立ち、ふと視線を北に移したときあるものが目に入った。村の北、数キロ先にある滝…
通称「霧降の滝」、キラキラと虹色に輝きながら水が落下していく様は、普段の僕からは想像できない冒険心を湧きあがらせたのだった。

「近くで見てみたい」そう思うと僕はその滝に向かって歩き始めていた。

しかし、僕は忘れていた。その滝には近づくなと普段から大人達に言われていた事を…


…どれぐらいの時間歩いただろう?

森の中を歩く僕の目の前がいきなり開けてその滝は現れた。流れ落ちる水、空中を舞う水滴に光が乱射し、この世のものとは思えない美しさだった。僕は適当な場所に腰を下ろしいつまでもその滝を見つめていた。

その時だった。僕の背後の森の藪の中から影が現れた。

「なんだ?」

一瞬身構える僕…でも、次の瞬間、後悔と恐怖へとその表情は変わっていたと思う。

オーク…

僕は自らの軽率な行動を呪いつつ、この状況をどう切り抜けようかと頭をフル回転させた。しかし、それも無駄だと次の瞬間に察した。
オークは一匹だけではなかった。全部で10匹…
オークたちは野卑た表情を浮かべ、舌なめずりをしながら僕に近づいてくる…

「嫌だ!食べられるのは嫌だ!」

奴らのうちの一匹が矢をつがえ、最初の一撃が僕の身体に突き刺さった。「熱い!」焼けるような熱さとともに僕の意識は遠のいていく…ああ…死ぬって案外簡単なんだな…


「しっかりしろ少年!」

そう叫ぶ女の声で僕の意識は引き戻された。

そこにいたのは銀色の衣装を身にまとった戦士…
まばゆい輝きをはなつ剣と、無骨な盾を身に付けた女騎士だった。


彼女は10匹のオークに果敢に走り寄るとまばゆい光を放った!次の瞬間、全てのオークが彼女目掛けて襲い掛かった。一匹…また一匹とオークは徐々に切り伏せられて行く。

そして最後の一匹の一撃と彼女の一撃は同時に放たれた。
同時に地面に倒れる2つの肉体…


あたりに立っているものは僕しかいなかった。

彼女は地面の上に横たわり、敵の返り血なのか?自分の血なのか?
全身に血を浴びて息を上がらせていた。

僕は、助かった…という気持ちよりも、こんな事態になってしまった自分の行動を呪った。そして、必死に自分の息を整えている彼女に駆け寄って僕はこう呪文のようにつぶやいた…

「何で助けたんです?あなたは死ぬのが怖くないんですか…」

今思えばなんていう子供だったのか…自分の恐怖を他人に知られたくないばかりに張った精一杯の虚勢だった。

彼女は僕の頭を触りつつ最高の笑顔でこういった。

「私は騎士だからな…」


そのあと僕はすぐにセドリックの道場に入門、グランドマスターロイエン卿の下で剣を学び始める事になる。
周りの者は一体僕の頭はどうなったのか?と不思議がっていたが、当の本人も正直のところよく分らない。多分、同じ道を歩いていれば、あの女騎士に会えるとでも思っているのかもしれない。

そして、いつか彼女を追い抜いて言ってやろうと思う。

「僕も騎士になりましたよ」

それもとびきりの笑顔で!


追伸
某グルーディオの姫君の日記に触発されて書いたお話w
どぉ?おもろかった?ww


累積 63うっほ
by desert-hawk | 2004-11-21 11:26

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